ならず者青年漂流記

差し詰め元ニートの手記

丸ボウズ寸前!ニジマスとの死闘

time 2022/07/21

丸ボウズ寸前!ニジマスとの死闘

何回キャストしても反応がない

釣れない時はどんなことを考えているだろうか。

もちろん「今日は釣れない」となる前に色々なこと、それこそ自分が思い付く限り全てのことを試していると思う。

ルアーの重さやカラーが違うのかとか、アクションをいれた方が良いのかタダ巻きが良いのかとか立ち位置はもっとこうした方が良いとかetc

原因は釣り人側のみならずその日のコンディションにも左右されるから尚更複雑である。

それでも何をやってもヒットがないことは珍しいことではない。

そのままボウズで帰ったことも多いけど、粘って粘って帰り際ギリギリに良い思いをしたこともある。

正直釣れない状態が続くと段々頭がぼんやりしてくる。その間もルアーを変えたり、流し方を変えたりしてはいるんだけども自分の場合は案外全然釣りと関係ない仕事のことが頭をよぎったり、自分の過去に対する後悔だったり、とにかく雑念にまみれている。

ボウズを覚悟するとき

雑念すらも通り越した後、私の頭の中では「¥マネーの虎」よろしく吉田◯作が私に向かって何度も「今回はノーフィッシュでフィニッシュです」というのである。

等と下らない妄想をしながらミノーを付け替えて流れに対してクロス方向にキャストする。

ドリフトしたミノーが深度を下げていきながらダウンの方向完全に切り替わったとき事件は起きる。

それは根掛かりではなかった。

大物のあたりはよく根掛かりと間違えることがある。魚はルアーを飲み込んだ後に釣り人がルアーを引っ張るまで違和感に気づかないことがあるからである。

魚はルアーを咥えて反転し、その際に水面が大きく盛り上がった。

次にリールのドラグが勢いよく出た。

元々ドラグを少し緩めにしていた上に魚もダウン方向に走るものだから大変である。

ベイトリールのスプールを親指で抑えるけど止まらないし、摩擦でヤケドしそうになった。

大物ほど最短時間で取り込む

魚が大きくなればなるほどファイトは楽しいものだけど、逆に取り込みの時間は可能な限り短くしてラインブレイクやストラクチャーにぶつかってバラすリスクを減らしたい。

しかしこの魚、取り込みは容易でない。

それほどに大きく力強い個体だった。

他に心掛けたのはできるだけ魚を上に持ってくること。少しでも顔を水から出せれば酸欠にできる。

三度引き寄せては離れを繰り返し。

大きすぎてネットインを諦めて、岸に引き上げた。

60cmはある。

それまで雑念まみれだった頭はスッキリしていた。自分の人生も捨てたものではないと思える瞬間であった。

記事を書いてる人

D.A(だ)

D.A(だ)

現職は会社員兼レトロゲーム収集家。趣味はアクアリウムとフィッシング。2020年1月はてなブログより移籍。

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